バトルメイジ習い β0.01版
2014/11/16
著:いろは夢見
1. メイジとは
Ø ブリタニアについて
ここに、ブリタニアっていう世界がある。
8つの徳と宝珠の恩恵を受けた世界で、騎士がいて魔法使いがいて、悪いドラゴンやオークが徘徊するファンタジーな世界なんだ。
いい人もいれば悪い人もいるし、もっとメタな発言をすればこうなる。
インターネットっていうものを介した、オンラインゲームっていうのがあるんだけど、私の部屋のパソコンと、どこの誰ともわからない人の部屋のパソコンが、インターネットっていうこれまたよくわからない存在によって結び付けられて、私とどこの誰それは仲のいいクラスメートみたいにおしゃべりに夢中になったり、勉強よろしくモンスターの討伐へ出かけたりする。
っていう、よくわかんない世界があるんだ。
私はちょっとした興味本位から、そのオンラインゲームっていうよくわからない世界へ足を踏み入れてしまった。そこはまさに異世界だった、と表現するのが一番しっくりくる。そんな異世界で、私は無数の出会いと別れと冒険を経験し、そして、
楽しい日々を過ごしているよ。
ここがブリタニアさ!
魔法使いとして生きていきたい?
ある程度やってみたけれど、閉塞感に襲われている?
それならこれを試してほしい。
バトルメイジ習いをどうぞ。
Ø 魔法使いについて
「魔法使いって憧れるなぁ」
少なくとも私はそうなんだ。魔法使いって何ができるんだろう? わくわくドキドキしながら、なんとなく選んでみた魔法使いテンプレ。
降り立ったブリタニアの世界で、ふと気が付いた。
「どんな魔法があるの?」
「攻撃手の黒魔法使いなのかな、それとも癒し手の白魔法使いなのかな」
やっとの思いで手に入れたMageryのフルスペルブックを見て驚いた。
「攻撃も回復も移動も蘇生も何でもできる!?」
なんて万能なんだろう。そして使って愕然とした。
「しょぼいよ、しょぼすぎる」
アタッカーとしては騎士未満。
ヒーラーとしては包帯戦士のタッグに勝てない。
戦士と違ってソロじゃ何もできない。
けど、戦士のサポートに回る分には有能。
少なくとも最初はそう見えたよ。所詮サポート専門、ソロじゃ何にもできない魔法使いなんてやめようかな、なんて思いながら修行を積んで数年経って見えたもの。
「魔法使いって万能だね。パーティでも、ソロでも」
ちょっとしたコツが見えてきたよ。
有名な戦術、マゲ=カタやライジャッド。けれど、この二つに頼り切らないもうひとつのスタイル。
「バトルメイジ」
なぁんて、カッコつけて名づけてみたんだ。
もしもお時間があるのなら、ヒマ人が見つけ出したありふれた戦闘スタイル、見て行かない?
2. バトルメイジとは
Ø 一般的なメイジと何が違うのか
「で、バトルメイジって強いの」
「いえ、大して強くないです」
むしろ弱い部類に入ると思う。だけど黒閣下パラゴン程度までならインプに見えるくらいの強さではあるかな。
じゃあバトルメイジってなんだろうと語る前に、有名な戦術との対比をご覧あれ。
★マゲ=カタ
モンスターの行動パターンをコントロールし、一方的に攻撃する技術。
問題として大量のマナを消費する。
★ライジャッド
マゲ=カタを応用し、安全にバードスキルや召喚魔法を使用する技術。
問題としてバード向けの技術であり、純然たるメイジではフルには使えない。
★バトルメイジ
モンスターの攻撃の合間を縫って攻撃魔法を叩き込む技術、というかスタイル。
問題として属性抵抗がしっかりしていないと簡単に死ぬ。
さてさて、話を続けようかなって思ったらこんな声が聞こえた。
「一般的なメイジのスタイルを考えると」
「モンスターからのターゲットを避けないと」
「そのうえで行動をとるべきじゃ?」
ていうかそれが絶対的定石だね。私もそう思う。
実際、マゲ=カタもライジャッドもモンスターからのターゲットを避けるためのテクニックだしね。
じゃあ、バトルメイジとは何か。それは時節にて!
Ø バトルメイジが目指すところ
一般的なメイジのスタイルは、モンスターからのターゲットを避けること。
じゃあバトルメイジはどうなんだろう?
「やっぱり、モンスターからのターゲットを避けるんでしょ?」
「ううん、違う」
バトルメイジはその逆をいくんだ。
モンスターからのターゲットを受けながら、モンスターの打撃と2連続魔法を貫いて自分の魔法を押し通す。そのスタイルをバトルメイジって、私は呼ぶことにしたんだ。
「魔法使いのガチバトル、見せてあげるよ」
3. バトルメイジの戦闘スタイルについて
Ø 禁じ手
禁じ手って言っても縛りプレイじゃないけどね。ただプレイスタイル上、あんまり使わなくなる魔法があるんだ。
u 召喚魔法
u インビジビリティ
召喚もインビジもすっごく重要な魔法だね。だけどバトルメイジとして修行を積んでいる間だけでも、この二つの魔法を禁じ手にしてみて。
きっとわかるはずだから。
自分がどんどん強くなっていることが。
Ø モンスターとの詠唱合戦を征するには
「プレイヤーとモンスターだと、魔法を使うルールが全然違うね」
プレイヤーは魔法の詠唱を妨害されることもある。でも、モンスターは妨害されないし、そもそも詠唱が表示されない。それだけじゃなくて、モンスターは2連続で魔法を使用できる。
これはかなりのビハインドだよ。だけどね、
モンスターはプレイヤーの詠唱を妨害する目的で、魔法を使用しない。
これはプレイヤーにとって、
「最大のチャンスだ」
モンスターはあるルールにのっとって、機械的に魔法を使ってくる。でも、詠唱妨害の流れや、詰めへの流れがそこにはない。
そこに攻略の糸口があるんだ。
「流れのない、やみくもな魔法の乱れ撃ちなんて怖くないよ」
「私の魔法の清流、見せてあげる!」
4. モンスターの魔法に関する行動パターン
まず、はじめに。
「退屈な話がつづくよ!」
「寝そうなんですけど・・・。すやすや」
この節はモンスターの行動パターンのお話になるよ。バトルメイジの戦闘スタイルを支える基本にあたる部分だから、根気よく読んでね。
どうしても退屈だって人は、飛ばしてみて必要を感じたら戻ってきて読んでみてちょ。
Ø 通常モードと攻撃モード
今さらかもだけど、モンスターは2つのモードを持ってるんだ。
通常モード 移動と索敵を行う。
攻撃モード 接近と攻撃を行う。
普段のモンスターは通常モードで、索敵を行う。近くにいるプレイヤーを見つけると、攻撃モードに切り替わる。そして戦闘が行われるんだ。
ただし、
インビジとかでプレイヤーが姿を消すと、モンスターは通常モードへ戻るよ。この性質を上手に使った戦術が、マゲ=カタやライジャッドなんだ。
Ø モンスターの攻撃モード基本原則
攻撃モードのモンスターは次の行動を実行するよ。
u プレイヤーに接近する
u 近接攻撃を行う
u 魔法を2連続で使用する
すごくシンプルだね。
このシンプルな行動原則に攻略の糸口があるはず!
Ø 2連射される魔法の法則
モンスターは魔法を2連射するけれど、まったく無秩序に打つわけじゃないんだ。ある程度のルールにのっとて使用するよ。
なお、魔法の効果が表れることを発動と呼ぶことにしよう。
ここで重要なことが3つあるんだ。
魔法は2連続で「解放」される
魔法を2連続で解放後、「数秒間」魔法を使わない
魔法は「解放」された後「発動」するまでに時間がかかる
「さて問題だよ」
魔法は解放された瞬間に効果が出る?
答えは、即効果がある魔法もあれば、効果が出るまでに遅延が発生する魔法が多種存在する。
「つまり、魔法が解放されて即、効果があるとは限らない」
すごく重要なことだから忘れないでね。
「第二問!」
モンスターが何の魔法を解放したか、どうすればわかる?
答え。魔法のグラフィックや効果音が出ることでわかる。
これもすごく大切なことだよ!
Ø 魔法の優先順位
モンスターが使う魔法には、モンスターの状態に応じたある程度の優先順位があるんだ。
元気なモンスター :攻撃魔法や補助魔法を優先
毒状態のモンスター:解毒を優先
ひん死のモンスター:回復を優先
モンスターの行動パターン、だいたい説明終わり。
「つけ入る隙、見えてきたかな?」
5. モンスターとの詠唱合戦
Ø ターゲット状態での詠唱
「初心に帰ろう」
魔法を詠唱妨害される条件は?
答え、ダメージを受ける。
「じゃあ、どんなタイミングでダメージを受けるのかな?」
モンスターのダメージリソース
u 打撃
u 2連続魔法
ダメージを負わなければ詠唱は妨害されないね。そしてモンスターは詠唱妨害を目的とした行動をとらない。
じゃあ、モンスターの行動パターンさえ見えれば、詠唱は簡単にはつぶされない。
「打撃と2連続魔法」
この2つのことだけに対処できれば、詠唱は簡単につぶされないよ。
なら、どうすれば対処できるのかな?
詳しくは次節にて!
「やっと本題に入れた・・・」
づっくし・・・。
Ø 移動による防御
モンスターはプレイヤーへ向かってまっすぐ向かってくる性質があるんだ。
なので、反対側へ逃げれば殴られることはないね。でも、反対側へ逃げるにはフィールドが無限に広がっている必要があるので現実的じゃない。
じゃあ、いい方法があると思うんだ。
「ぐるぐると円を描くように機動する」
そうすると始点と終点がくっつく。つまり、あまり大きく動かないで延々と追いかけっこができるね。
これが移動による防御。
「これでモンスターからの打撃は封じた!」
「いえーい」
Ø 2連続で飛んでくる魔法への対処
まずはおさらい。モンスターの2連続魔法の流れを見てみよう。
この流れからして、魔法1が発動されると、即魔法2が発動される可能性が高い。
つまり魔法1の解放が見えたら、使うべき魔法は1stか、いけても2ndになるね。
じゃあ魔法2が発動されたらどうするべきかな?
モンスターは数秒間魔法を使わない。つまり、4th以上の魔法を通すチャンスなんだ。
まとめるとこんな感じ。
モンスの魔法 プレイヤーの通せる魔法
魔法1の解放 1stから2nd
魔法1の発動 1stから3rd
魔法2の解放 1stから2nd
魔法2の発動 1stから4th以上
「魔法さえ通れば」
ダメージを与えることも、回復することもできる。つまり、
「勝機はこの手にあるよ!」
Ø 初手・中盤・詰め
「この講座も大詰めだよ。一気に行こう」
モンスターは状態に応じて使う魔法が変わるんだよね。じゃあ、それぞれのモードに応じた魔法を使うとしたら、どんな流れで使うといいんだろう?
初手、中盤、詰めっていう形でおっていこう。
初手
モンスターが通常モードのことが多いから、6th以上の大きな魔法も余裕で通るよ。状態異常魔法や、大きな魔法コンボから入ると後が楽。
中盤
モンスターとの詠唱合戦の最中だね。小さい魔法で地道に削ろう。
詰め
モンスターがひん死になったころ。逃げ出したり回復したりしてくるので、大きな魔法で回復以上のダメージを与えてとどめを刺そう。
Ø 視界による防御
すっかり忘れてたけど、視界が切れると魔法が通らなくなるんだ。なので、壁の魔法とかで視界を切るとどんな魔法でも通る!
同じ理屈で、ダンジョンの壁とかも有効に使えるよ。
「壁イズ、ジャスティス!」
6. 最後に
Ø レッツエンジョイ
長々とした講義に付き合ってくれてありがとう。
この講義を通じて何が言いたかったのかというと、メイジでもガチバトルは可能だよってこと。まだ見たことのない戦闘スタイルを目指して突き進もう。
「道を切り開くのは、きっと楽しいよ!」