にんにん!

いろはに

血エレパラゴンを倒せ!

 

下積み戦記

vs 血の精霊
パラゴン
♪

はじめに

 自分語りです。


 もう何年も前のこと。

 いろはが忍術の修行を始める前のことですから、2011年秋頃のことだったと思います。


 いろはは忍者戦士を志してはいるものの、まだまだ忍術の何も知らない半人前の剣士でした。土エレやOLさんを相手に、剣術の修行に明け暮れていました。

 けれど、


「も~、やだ。ツッチーもOLも見飽きたよ!」

「そうだ、旅にでしょう」


 いろはは馬にまたがるとムーンゲートをくぐりました。

「よくわからないけど、なんだか色んなところへ行けるんだね」

「よぉし、ここにしよう」


 いろはは適当にムーンゲートをくぐります。その先には、まるで地獄のような風景が広がっていました。

「狭い!」

「モンスターいっぱい!」

 なるほどぉ、といろはは感嘆しました。

「ここがイルシェナーのカオスかぁ」


 いろははイルシェナーのカオスをぐるりと観光しました。サキュバスやフェニックスなどを切伏せ、一つの結論に達しました。


「ひとつわかったことがあるよ」

「ノーマルなモンスは普通で飽きた」

「時代は・・・・・・パラゴンだっ!!」

 

ブラッドにて

「赤閣下パラゴンは雑魚」

「なら、血エレパラゴンをぬっころそう」


 何の根拠もない思い付きで、いろははイルシェナーの霊性、ブラッドダンジョンへ向かいました。

 結果・・・

「でない! 血エレパラゴンが沸かないよ!!」

 ノーマル血エレを40匹ほど狩ったでしょうか。

 一行にパラゴンが沸きません。

「まっ、銀行口座がふくらむからまったく問題なしだけど」


 そんな折のこと・・・

 突如として緊張が走りました。そこに、


「金ぴかのエレメンタル!」

 血エレパラゴンが沸きました。

 いろはは剣を構え、突撃しました。

 

作戦

 いろはがたてた作戦は次の通りです。


1.白と青のポーションを一気飲みする。

2.エネワンと名誉をとる。

3.カースウェポンを常時詠唱する。

4.コンセクを常時詠唱する。

5.スタミナが減ったらディバインを詠唱する。

6.危ないと思ったら、黄と赤のポーションをがぶ飲みする。

7.それでもだめなら逃げる。


 さて、結果やいかに。

 

激戦

 激戦が繰り広げられました。

 命中と回避が十分に整えられていないいろはにとって、血エレパラゴンに張り付くのは難しかったのです。

 あと一撃で死ぬ。そんなタイミングで何度か離脱することになります。


「逃げるのに成功。体制を整えて」

 いろはは再度切り込みます。


 きわどい相手との戦いに、転機が訪れました。

「ポーションが尽きた」


 逃げるべきか、戦いを続けるべきか。考えます。しかし時間はありません。血エレのパンチが、魔法が、飛んできます。

 ここで逃げたとして・・・


「またパラゴン沸かせるの面倒だから、突っ込もう」


 極限状況における人間のは判断は、極端なものになるようです。

 いろはは突撃を敢行し、そして、あっさり死んでしまいました。

 

再戦の誓い

「むかつくーーー!!」

「次こそぶっ殺し!!」


 いろはは血エレパラゴンへ再戦を誓うのでした。

* おしまい *

 
にゃん