にんにん!

いろはに

タイマン、血エレパラゴン再び!

 

下積み戦記

vs 血の精霊
パラゴン3
♪

いろはをけしかけたもの

 今から数年前、2011年11月8日のこと。


 前回の血エレパラゴンとの戦いに敗れ、いろは剣術や槍術の修行に励んでいました。

 帰り道、ふと道端の草花に目を奪われました。


「ひと気のない、今はただ夏草だけが生い茂るばかりの道端」

「かつては敵味方に別れいろいろな派閥の者たちが巧妙、栄華を夢見たところ」

「知るや知らずやこの夏草を眺めていると、すべてが」


 一炊の夢と消えたんだ・・・・・・。


 いろはは口ずさみます。

「夏草や、兵どもが、夢の跡。か・・・・・・」

「今度こそ、血エレパラゴン倒せるかな」


 いろはは、剣の柄を握ると走り出しました。

 

ブラッドにて

「三度目の正直。ブラッドにも慣れ親しんだものだね」

 いろはは愛馬にまたがり、血エレを斬っては投げ、斬っては投げます。


 そして、戦慄が走ります。

「血エレパラゴン!」

「覚悟っ」

でない!

 いろはは駆けながら斬りかかりました。

 基本戦術は前回と同じです。

 一打、二打と斬りあいながら、いろはは思います。


「以前に比べて、空振り被弾が少ない」

「勝てる」


 何が今までの自分と違うのか。いろははわかっていました。

 それは、

 

作戦

 いろはがとった戦術。

1.名誉、エネワン

2.常時コンセク、CW

3.緊急時のPOT


 以上です。

 これだけ見ると前回と全く同じに思えます。

 しかし、前回は失敗し、今回はうまくいきそうです。

 違いはなんでしょうか。


 まず、この作戦の大前提から考えましょう。

1.攻撃と、CWによる同等の回復。


 以上です。

「武士騎士の攻撃力と同等の、被ダメ以上の回復力」

 これがネクロ戦士の生命線となる大前提でしょう。


 ではこれを実行するにはどうすればいいのでしょう。

 高い命中力と高い回避力が必要になります。

 理由は以下の通りです。


高い命中力が得るもの。

1.敵へのダメージ

2.自分のHP回復

3.自分のマナ回復

4.自分のスタミナ回復


高い回避力が得るもの。

1.被ダメージの低下

2.スタミナ低下の予防


スタミナの低下による悪循環。

1.与ダメージの低下

2.回復力の低下

3.マナ回復量の減少

4.マナ切れによる詰み状態


 以上です。

 これらの理由から、いろははできる限りの命中回避能力を得ました。


 結果や、いかに!?

 

激戦

「やったあっっ、タマとったどぉぉ~~」

 いろはのおたけびがダンジョン内に響きました。

でない!

 いろはにとっての宿敵、血エレパラゴンをついに倒す日が来ました。


 倒せるようになってみれば血エレパラゴンは、登竜門のひとつということがよくわかります。

 確かに、魔法を使ったり足が速かったり、打撃も割と痛かったりします。

 しかしそれだけです。


「なんの特殊攻撃もないのが勝因だねっ」

 血エレパラゴンなんか、な~~~んの特殊攻撃もしてきません。

 この日、いろはは血エレパラゴンを3匹ほど倒してブラッドを後にしました。

 

修行開始

「次は」

 と、言いかけていろはは黙しました。


「その前に、修行が必要だね。そろそろ忍術上げよう」

 すっかり忘れていましたが、本来いろはは忍者志望。

 今まで忍術を使ってこなかった理由は、単に、


「スキル上げかったるいんだよね。まあ頑張ろう」

 パワスク購入費を求め、いろはは血エレ金融へ足げく通うことになったのでした。


「忍者だってばよっ!」


* おしまい *

 
にゃん